少し時間が経ったけど。
1月3日の朝、おじいちゃんが危ないということで入院先の病院に行った。
1年ぶりに会ったその姿はだいぶ痩せていて、顔も別人のようだった。
もうほとんど意識はなく、母親が話しかけても何も反応がなかった。
少しして部屋の外に出た。
看護師は普段の普通の会話をしていた。
通りかかった男性看護師の足音がでかかった。
もう一度病室に入り、手を握った。
冷たかった。
バイトがあったので家に帰り着替えていたら、病院に残った母親から電話があった。
もともとその日が山という感じだったので偶然なんだろうけど、それでも僕達が会いに来たその少しあとに亡くなったことに何か不思議なものを感じた。
僕はそのままなんだかよくわからない感情に支配されたまま日々を過ごした。
その正体を突き止められぬまま葬式に出て、
今もなお感情の整理がついてない。
これはたぶん、別れの悲しみなんだと思う。
これが別れの悲しみ。