うわーってなった時の処方箋

苛立ちと憂うつと退屈

好きだった人

未だに前のバイト先の好きだった人のことを何度も思い出す。

特に夜寝る時にふと浮かんできて、頭から離れなくなる。

その割には顔はぼんやりとしか思い出せず、なんとか脳みそに力を込めて思い出そうとしてるんだけど、うまく思い描けない。

あんまり目を合わさなかったからだろうな。

思い出したい…

 

思い出、と言っても別に何にもないんだけど、ほとんど話したことないから。

でも、なんでもない業務上の会話とか、旅行のお土産をくれたこととか、そういう小さな出来事がいくつかあって、濃い思い出はないけど、全部はっきりと覚えてる。

 

胸がチクチクする。

僕が先にあがることになり、買い物をして帰ろうと思い、彼女のレジに並んだ日があった。

少し驚いたような顔をしてた気がする。

その翌日、彼女が昼休憩の飲み物を買うために僕のレジに並んで、僕は僕でびっくりして手が震えてしまった。

その時の彼女の行動に意味があったのかなかったのかをアホみたいにずっと考えてる。

目が合うことの意味。

彼女は僕に対してどういう感情を抱いてたのか、何の感情もなかったのか、知りたいような知りたくないような。

いずれにせよもう会うことはないのだけど。

 

数少ない彼女と接した場面を思い返し、何度も反芻しては、やるせない気持ちになるよ。

眠れない。

こっそり前のバイト先に行って、バレないように隠れながら一目顔を見たいと本気で思ってるくらい。

ちょっとどうかしてる。

でもそんぐらい好きだった。

けどちゃんと話せなかった。

それだけのこと。